テクノロジースクール TECH::CAMPのオウンドメディア TECH::NOTEに公開されている、シビラ株式会社共同創業者 篠原ヒロ氏のインタビュー記事の編集を担当しました。
インタビュアーは@sato yusukeさん。
ブロックチェーンは一体、何が革命的なのか?シビラ株式会社共同創業者・篠原ヒロ氏インタビュー
https://tech-camp.in/note/32150/
シビラ株式会社はブロックチェーンを利用した恋愛アプリケーション「Soul Gem」や、トレーサビリティを確立する野菜の管理システム「Broof」を開発しています。
また篠原さんは、世界的なクラウドマイニングサービスであるジェネシスマイニングの日本の窓口を務めています。
篠原ヒロさんはヒトの人格がネットワークに移植される未来を見据え、常に先手を打つようにして事業を立ちあげ、ビジネスを展開しています。
例えば、クラウドサーバー事業。篠原さんはシンガポールでクラウドサーバー事業を手掛けましたが、その理由は人格をネットワークに吸い上げるには、強力なサーバーが必要だと考えたからとのことです。
しかし、事業を展開していく中で人格がネットワークに移植された未来においては、サーバーの強度と同じかそれ以上にデータ改ざんがリスクであることに気付いたそうです。
人格データ改ざんのリスクと、その対処法としてのブロックチェーン
篠原さんの考える未来においては、データ改ざんは確かに重大な問題です。
例えばAさんの人格が解析され、デジタルデータとして保存され、未来においてデータが読み込まれて人格が再生されたとします。
しかし実際には保存されていたAさんの人格データがクラッキングによって改ざんされており、未来に再生したAさんの人格は「改ざん後」のものだとします。
この改ざん後のAさんは、本当にAさんそのものだと言えるでしょうか?それとも、Aさんと改ざん後のAさんは別人なのでしょうか。
もしAさんと改ざん後のAさんが別人だとした場合、Aさんの人格は失われたことになります。人格データの改ざんは殺人行為と見なすべきなのでしょうか。
このように考えていくと、データ改ざんは人格移植の未来において、ヒトのアイデンティティーや生命に関わる巨大なリスクであることが分かります。
またデータ改ざんと同じく、サーバーダウンもリスクと考え中央サーバーへのネットワークの依存の解決法を探り、結果としてブロックチェーンに行き着きます。
デジタルデータがデジタルデータのままやり取りされ、人間の意識にインストールされる未来
人格がネットワークに移植される未来という言葉から、僕はデジタルデータがデジタルデータのままやり取りされ、人間の意識にインストールされるような未来をイメージしました。
例えば、人間はインターネットメディアに公開された情報を「自分の知識」にするために、テキストや画像を読みときます。
これは、デジタルデータを「自分の言葉」に変換しているようなものではないでしょうか。WAVデータをmp3に変換すると少なからず音質が劣化するように、デジタルデータを「自分の言葉」に変換するときにはその過程で失われてしまっているものもあるかもしれません。
どれほど優れた投手がストレートを投げたとしても、球は空気抵抗を受け、いずれは失速して土の上に落下します。
人格をネットワークに移すというのは上の球の例で言えば、球に対する空気抵抗をゼロにするということだと僕は思ったのです。
「脳に直接データをインストールする」・・・という書き方をしてしまうと、それは「電極を脳に突き刺す」というような古めかしいSFのイメージになってしまいますが、脳に電極を刺さずとも「デジタルデータ」をよりダイレクトに「自分の言葉に変換する」こともなくやり取りするような未来は、将来的には到来してもおかしくないのかもしれません。
個人的に篠原氏のインタビュー記事の編集で、短いやり取りながらその考えの芯をとらえた発言だと感じたのが以下の箇所でした。
――ご自身の直近の目標は何ですか?
体重を増やすことです(笑) 健康には気を付けたいです。肉体という不完全なものに乗っかってしまっているので。
是非、本サイト上で全文を読んでみてください。