第一部ではバンケラの概念について見てきました。当第二部では バンケラトークン(BNK)のメリットについて見てゆきます。
メリット ① バンケラの純取引利益分配プログラム
バンケラのウェブサイトでは、次のことが述べられています。
"バンカートークン各保有者には純取引利益分配額が利息として毎週支払われます。これはバンクエラの゙純取引利益の20%から構成され、毎週スマートコントラクトに送られます。“
この文章が示す通り、バンケラのトークンを持つだけで純取引利益の20%が分配されます。この利益はトークン保持者のスペクトロコインの アカウントにETH または NEMとして毎週火曜日か水曜日に支払いがされます。
利益の支払いがされた時にトークン保有者は以下のような通知メールを受け取ります。
通知メールには色々な情報が提供されています。第1メールから第21メール(1月24日2018年まで)の内容をまとめると以下のような表ができます。
表の情報について見てゆきましょう。
毎週の純取引利益の分配:
バンケラは約束通りに、毎週バンケラトークン保有者に純取引利益の20%を分配しています。
純取引利益:
純取引利益についての情報の正当さ透明性について確認する方法はありません。それ以上の情報を求めるのも当たり前かやりすぎというディベート論は別として、当投稿はとりあえず提供された情報をもとに考察することにしています。 上記の表より、ユーザーが増えるにつれ純取引利益の額も上がっていることが見えます。つまり、今後Spectrocoinやバンケラが提供するサービスを仮想通貨のコミュニティが使えば使うほど、純取引利益の上昇が見込めることを意味します。
ユーザー:
ユーザー数が上昇していることから健康的なコミュニティを築けていると考えることができます。
バンケラトークンの価格が0.017€の時に100€を投資した場合に受け取る収益について:
バンケラトークンの価格が1つ当たり0.017€の時に、個人が100€を投資した場合、5,882.3529411765 BNKを購入することができます。
100€投資し5,882.3529411765 BNK 保有している人の場合:21週目では上記の表に基づき0.07€分を配当を受け取ることになります。(その他の週も含め一番右の欄を参照ください)
そして10倍投資した個人はその10倍の0.70€、100倍を投資した個人は7€が分配される計算となります。
この純取引利益分配制度により得ているリターン額が魅力的かどうかというのは各投資家がどのような投資家であるかということと今後どのような利益を得られるかその可能性にどれだけ投資してゆきたいかによって考え方が異なってきます。例えば仮に、何かしらの非現実的な理由で100€投資した人が毎週0.07€うけとった場合、投資額と同じ収益を回収するまでは28年かかることを考えると、さほどこのメリットに対して期待するものではないと思う方は多いかもしれません。
0.07 EUR x 52 週(1 年) x 27.39 Year = 100 EUR
しかし、この考えに対して次のような考え方もできます。バンケラが激しい金融市場で競争力を維持し生き残る為にはマージンを低下させる可能性があります。マージンが低下することは純取引利益が減る可能性があるということです。利益が減るということに集点をおくのではなくマージンが減るということに注目してください。マージンが減るということは手数料が減るということ、すなわち手数料が減るということで多くのユーザーがバンケラやスペクトロコインが提供するサービスを利用するという可能性にもつながるのです。スペクトロコインやバンケラのサービスを利用することは彼らの取引量が増え、同時に取引収入が増えることも意味します。さらに仮想通貨コミュニティが増えることでイーサリアムやネムの価格が上昇することで純取引利益から分配される収益はますます魅力的なものになる可能性もあるかもしれません。
ETHとNEMを報酬として貰うポテンシャル
今後、スペクトロコインの純利益分配制度について続けて検討してゆく必要性はある一方、イーサリアムやネムの両方の通貨は2017年度に凄まじい成長を遂げています。ここ最近下がり気味ではあるものの去年と比べてみてはその価値は上昇しています。
メリット ② ローン、預金、利子
バンケラの公式 サイトでは、次のことが述べられています。
「ローンと預金 ローンと預金はバンクエラの中核となるサービスであり、我々の競争優位でもあります。 当座預金は貯蓄と同様に利息の受取りが可能。また、ほとんどのローンが決済代行ソリューションを利用するビジネスクライアントに提供されるため、 バンクエラの顧客は、借り手のキャッシュ・フローに関する専有情報により、より高い金利を受けることができます。」
ここでもう一度バンケラの目的について振り返ってみましょう。
バンケラの一つの目的は ブロックチェーン時代のための銀行となることです。
あなたがビジネスオーナーもしくは個人として銀行のサービスを利用される場合、提供される金融商品があなたにとって重要な役割を果たさなければなりません。それは資産を多様化すること、資産運営のリスクを最小限に抑えつつ全体的なパフォーマンスの改善すること、など求めるサービスは人それぞれです。バンケラはブロックチェーン技術を用いて次のサービスを提供します。
● 法人向け:過去のキャッシュ・フロー(現金流量)記録と支払見込額をもとに、将来の予想見込額に応じた決済代行をすることでキャッシュ・フローの改善を行います。
● 個人向け:個々の貯金がインフレに対応できないという以前から存在するこの問題に、財のバスケットに挙げられた投資商品をつくることで自動的にインフレに対応できる仕組みを提供します。
バンケラはまだ提供される金融商品についての詳細を公表しておりません。しかし、伝統的な銀行とブロックチェーン技術を融合することで取り入れられるレバレッジアドヴァンテージにより、今後とも仮想通貨としてのポートフォリオを成長及び多様化し管理したい個人にとって、その仕組みの中で資産をローンすることでより高い利子を得たりできる利点については非常に魅力的に感じられる投資家がいることは間違いないでしょう。
以上、トークン保有者へのメリットについて見ました。
次にICO 構造の観点から潜在的な利点を考察してゆきましょう。
BNK ICO 詳細
ICO 構造
既にバンケラは1トークン0.01€という価格設定のもとPre-ICOを行いました。Pre-ICOが行われている中、 ICO開催時の価格を決定するとともにICOのハード キャップを決定するためのトークンが発行されました。
Pre-ICOでは見事2,500,000, 000 トークンが販売されました。その結果、ICO開催時のトークン価格が0.017€ として決まりました
バンケラ は、ハードキャップはPre-ICOで発行されたトークンの数を0.1で割ったものに設定され ると述べています。
この計算によればPre-ICO に 2,500,000, 000 トークンが配布されたためハードキャップは25,000,000,000 (25bn)トークンとして算出できます。
そしてトークンの配当構造は以下の通りとなります。
2,500,000,000 BNK: 10%: Pre-ICO
7,500,000,000 BNK: 30%: ICO
7,500,000,000 BNK: 30%:SCO
6,250,000,000 BNK: 25%:マネージメントへの分配
1,250,000,000 BNK 5% :アドバイザーへの分配
この構造から 10,000,000,000 BNK が Pre ICO と ICO の ハードキャップであると定義できます。
ハードキャップを定義したところで、ICO 価格レートを使用してトークンの価値について見てゆきましょう。
Pre-ICOとICOで求められている集金価値は下記のように算出できます。
Pre-ICO: 2,500,000 EUR (2,500,000,000 BNK x 0.01 EUR)
Tier 1: 17,000,000 EUR (1,000,000,000 BNK x 0.017 EUR)
Tier 2: 18,000,000 EUR (1,000,000,000 BNK x 0.018 EUR)
Tier 3: 19,000,000 EUR (1,000,000,000 BNK x 0.019 EUR)
Tier 4: 20,000,000 EUR (1,000,000,000 BNK x 0.020 EUR)
Tier 5: 21,000,000 EUR (1,000,000,000 BNK x 0.021 EUR)
Tier 6: 22,000,000 EUR (1,000,000,000 BNK x 0.022 EUR)
Tier 7: 23,000,000 EUR (1,000,000,000 BNK x 0.023 EUR)
Tier 8: 12,000,000 EUR (500,000,000 BNK x 0.024 EUR)
Total Token: 10,000,000,000 BNK = 177,000,000 EUR
ICO+Pre-ICOの両方を組み合わせたハードキャップの価値はすなわち177M EURにも及びます。
Coinschedulingによる2017年度集金が最も高かった上位10 ICOは次の通りです。
1 Filecoin: $257,000,000
2 Tezos: $232,319,985
3 EOS Stage 1: $185,000,000
4 Paragon: $183,157,275
5: Bancor: $153,000,000
6: Kin Kik: $97,041,936
7: Status: $90,000,000
8: TenX: $64,000,000
9: MobileGO: $53,069,235
10: KyberNetwork: $48,000,000
もしバンケラがSCOを行うと判断した場合、1トークン=0.1€で販売されます。SCOだけで750 M規模になるので2017年度で行われたトップクラスのICOと比較すると、当バンケラプロジェクトで求められているキャピタルの桁は巨額であるといえます。Pre-ICO + ICO + マネージメント+ アドバイザー+ SCOでの額を考慮すると1Billion€という桁外れのICOであることがうかがえます。
それでは、この規模のICO構造が分かった上でいくつかのシナリオを通して可能な潜在的なメリットについて見てゆきましょう。
シナリオ① ICO 分析: Pre-ICO
まずは Pre-ICOに参加した場合のメリットについて見てみましょう。Pre-ICOでのトークンの価格は0.01€です。100€投資した場合10,000BNKトークンを購入したこととなります。
100 EUR @ BNK/0.01 EUR = 10,000 BNK.
そしてPre-ICO完了時にICO の開始時の1トークンあたりの価格はが0.017 €と決定されたため、100€投資し購入した10,000BNKの価値は170€となります。
つまりPre-ICO時点で毎100€投資するごとに保有するトークンの価値は70€の追加価値がつくことを意味します。
シナリオ⓶ICO 分析: ICO
ICO開始時0.017€で100€投資した場合をみてみましょう。
このシナリオの場合100€で購入できるトークン数は 5,882.3529411765 BNKです。
バンケラのトークンは一定のトークン数(1,000,000,000BNK)が販売されるごとに、価格が0.001€上昇します。
0.001€上昇するたびに0.017€時点で購入した5,882.35294 BNKの総価値は次のように上昇します。
5,882.35294 BNK x 0.017 EUR = 100 EUR
5,882.35294 BNK x 0.018 EUR = 105.88 EUR
5,882.35294 BNK x 0.019 EUR = 111.77 EUR
5,882.35294 BNK x 0.020 EUR = 117.65 EUR
5,882.35294 BNK x 0.021 EUR = 123.53 EUR
5,882.35294 BNK x 0.022 EUR = 129.41 EUR
5,882.35294 BNK x 0.023 EUR = 135.29 EUR
5,882.35294 BNK x 0.024 EUR = 141.18 EUR
つまりICO期間中、1トークン当たり0.001€上昇する度に、所有するBNKトークンの総価値は約5.88€上昇することを意味します。
シナリオ③ICO 分析: 平均売り上げ値からみたICO
ICO は、非常にややこしく、どのようなパフォーマンスをとるのか予想することは困難なものです。ICOの中では数分で完売されるものや、開始時動きがないものの終了期間最終日に良きパフォーマンスをみせるものもあるなど様々です。そこで筆者は当ICOを平均売上げ値から得られる値を用いて考察することにしました。
バンケラのICOは2017年11月27日から開始し、予定では2018年2月28日まで実施されます。
下の画像は1月11日にバンケラの公式サイトから獲得した画像となります。2,000,000,000 BNK近く達していることが見られます。
単純計算のためICO開始時から1月11日まで 2,000,000,000 トークンが販売されたと仮定しましょう。この場合、一日当たり平均 43,478,261 BNK購入されたことになります。また単純計算で 2 月 28 日まで2,086,956,522 BNK が購入されることも意味します。このシナリオですべてのトークンが売れ切れなかった場合、第 4 レベル:すなわち1トークン当たりの価格が0.020€ に相当する時点でICOが終了することを意味します。このシナリオを下記表通りのシナリオEと呼びましょう。
ICOトークン30%(7.5bn)が全て売れ切れなかった場合、残りのトークンはpre-ICOとICOの トークン保有者に按分されます。
上記の表によれば、ICO終了時点がシナリオEの場合、投資家は1BNKトークン保有することで0.54BNKもらうことになります。つまりバンケラトークンが0.017€の時に100€投資した場合、3,176.471 BNK (3,176.4705882353 BNK)をもらえることを意味します。
按分のシナリオを考慮しトークン価格が0.017€の時に100€投資した場合のトークン総価値は以下のように算出できます。
Scenario E: 106.2941176471 EUR (5,882.3529411765x0.01105+3,176.4705882353x0.01300 EUR)
つまりICOがシナリオEの場合に終了した場合、バンケラトークンが0.017€時点で100 €投資して得たトークンの総価値は6.2941176471 €上昇することになります。
シナリオ④ICO 分析- SCO
バンケラのもう一つの面白みはSCO(Secondary Coin Offering)と呼ばれる第2のICOのようなものが開催される可能性がある点です。
SCO はバンケラがプロジェクトのために追加資金が必要であると判断し、またBNK 1トークン当たりの価格が0.1 €に達する場合にのみ開催される予定です。
バンケラがSCOを行うことになったことを想定し、BNK価格が0.017€の時に100€投資した場合でのトークン総価値は以下のように算出されます。
100 EUR 投資した場合: 58,823.529411764 BNK @0.017 EUR x 0.1 = 588.235 EUR
1000 EUR 投資した場合: 58,823.529411764 BNK @0.017 EUR x 0.1 EUR = 5,882.35 EUR.
10,000 EUR 投資した場合 : 588,235.29411764 BNK @0.017 EUR x 0.1 EUR = 58,823.53 EUR
上記計算により、バンケラがSCOを行うことを決めた時点で、0.017€時点で100 €投資して購入したトークンの総価値は、+488.235 EUR€上昇する可能性を持っています。
また、当ICOがシナリオEで終了し売り切れなっかたトークンが按分され、SCOに達成した場合、BNKが.017€時に100€投資した投資家の保有トークンの価値は以下のように算出できます。
BNKが0.017€時に100€で購入したトークンのSCO時点の総価値:
5,882.3529411765 BNK @0.017 EUR x 0.1 EUR = 588,24 EUR
シナリオEでICOが終了し按分されたトークンのSCO時点の総価値:
3,176.4705882353 BNK @0.020 EUR x 0.1 EUR = 317.65 EUR
合計BNKの総価値:
588.24 EUR + 317.65 EUR = 約 905.89 EUR
このように当ICOがシナリオEで終了し、売り切れなかったトークンが按分され、SCOに達成した場合、BNKが0.017€時に100€投資した投資家の保有トークンの価値は+805.89€になる可能性があります。
SCOでもう1つ注目すべき点があります。それはバンケラが述べている次のポイントです。
「総発行トークン数の30%のセカンド・コイン・オファリング(SCO)は、バンカートークンの価格が0.1ユーロを上回った後、Bankeraの事業を拡大するための追加資本が必要な場合にのみ実施されます。これは、Bankeraがそのスケーラビリティの限度に達するまで(つまり、10億ユーロ以上のローンを発行するまで)発行されないか、または配布されないため、追加の75億トークンがPre-ICOおよびICOトークンを希薄化しないことを意味します。その結果、SCOがなければ、トークンの最大供給量は175億トークンであり、トークンの57%以上がPre-ICOおよびICO参加者に帰属しています。」
もちろん、上記の計算は純粋なICO構造による計算であり、市場の要素を取り組む変動要素は取り入れておりません。このトークン価格が下がるか否かはもちろん市場任せとなります。
読者がこの記事を読んでいる時点で既にトークン価格は0.020€を越えシナリオEではなく、別のシナリオになっているかもしれません。その時は1BNKトークン保有するごとにどれくらいのBNKトークンが按分されるのか、そして按分されたトークンの価値、購入したトークンの価値など様々な情報を把握した上でご検討ください。(上記計算が読者の参考になれれば幸いです。筆者も様子を見ながら将来アップデートしてゆこうと思っています。)
バンケラ取引所の重要性
ICOに参加するよりも仮想通貨を購入した方がよい意見をよく耳にします。その点において筆者は同意できる点も多く、様々な観点から納得することもできます。しかし、バンケラトークンを保有することで毎週イーサリアムもしくはネムという形で報酬を得られることから、ある意味バンケラに投資することは仮想通貨を週単位で購入しているという風にとらえることも出来ます。
もちろん、バンケラに投資することは大きなリスクを伴います。その反面、上記にて説明した通り、魅力的な報酬を得られる可能性はあります。リスクとリターンを考慮してゆく上でやはり注目しなければならないのはやはりバンケラ独自の取引所がもたらす影響かも知れません。バンケラが取引所を公開することにより、取引量が増える可能性があります。取引量が増えればもちろん純取引利益が増え、トークン保持者により多い報酬が分配される可能性もあります。バンケラトークンを保有するだけで価値あるイーサリアムが週単位にもらえるのだからこの利点がさらにバンケラの1つ当たりのトークンの価格を上昇させる要素になりえます。
以上、上記にてバンケラのメリットについての他、ICOの構造からなる潜在的な可能性について見てゆきました。次回の第3部ではバンケラトークンの購入方法について見てゆきます、
筆者はプロのファイナンシャルアドバイザーではありません。当ICO関連者でもなく読者の方に対して当ICOをプロモーションしている訳でもありません。当投稿は単に筆者の考察をインプットしたものであり、コメントを残していただける他、計算ミスがあればその指摘をいただければ幸いです。なおICOに参加希望される場合は読者自身の自己責任と自己判断のもとご参加ください。筆者はいかなる場合においても、当ICOにより生じた損益など一切責任を負いません。またICO に参加される場合は、生活などの支障がおきないよう責任を持って投資しましょう。
それでは次回の投稿をお楽しみに!
Bankera Site: https://bankera.com/
Bankera White Paper: https://bankera.com/Bankera_whitepaper.pdf
Bankera Blog: https://blog.bankera.com
Spectrocoin: https://spectrocoin.com
今はたしか0.20 EURでしたかね。
私もBNKは購入しました。
コメントありがとうございまーす。
BNK価格もうすぐで0.021€になりそうですよ。
今日か明日にはなってるかもしれませんね。(≧▽≦)