エストニアの"電子政府"の話は、個人的にとても魅力を感じています。
エストニアが示す未来、「国境なき国家」を目指して
http://ascii.jp/elem/000/001/522/1522211/
ブロックチェーン技術を礎に誕生した暗号通貨ですが、暗号通貨はいわばブロックチェーン技術の応用の一形態にすぎないと考えています。
ブロックチェーン技術の本領が発揮されるのは、これから普及が一気に進むであろう"スマートコントラクト"の世界。
"スマートコントラクト"は、その言葉の定義が明確でなく、使う人によってニュアンスは変わりますが、個人的には、「予めシステム化された契約手続きとアクション」というニュアンスで理解しています。
例えば、「商品を販売する」という一言で表現可能なビジネスの中には、具体的に下記のような仕事が含まれるでしょう。
・顧客の依頼に基づいて見積書を送る
・商品の注文を受ける
・在庫を確認して出荷日を決める
・納品書を発行する
・運送業者を手配して、出荷手続きを取る。
・商品到着を確認する
・月末に請求書を送る
・翌月に前月売上分の入金を確認する。
仕入販売のケースだとこんな感じですが、これが製造業者や輸入業者になると、その手続きとステップはもっと煩雑になります。しかし、仕事の一つ一つを見てみれば、現実の個々の案件を、ある程度決まったプロセスに当てはめて、遂行していくものが多い。人間が柔軟な思考力を発揮して行う部分といえば、思惑に沿って見積額をはじき出す部分くらいではないでしょうか。それ以外はできればシステム化してしまいたい。。
これまでにも、Excelなどを利用して、「ボタン一つで請求書を作成する」というスタイルのシステム化(自動化)は広く行われてきました。でもさらにできることなら、「上司の決済(承認)を得る」というような、許可・承認の権限に関する部分もシステム化できればどんなに楽でしょう。さらに言えば、顧客との売買契約について、テンプレに沿ったスタイルの契約なのであれば、システム化してしまえれば、わざわざ事務仕事に大量のマンパワーを投入しなくても、仕事はスムーズに進んでいくのではないか…
という感じで、僕は「スマートコントラクト」を体感的に理解しています。(なんか全然違う可能性もあります。。(笑))要するに、めんどくさいとこ全部自動で流れるようにしようよ!っていう感じ。(めんどくさいとこピャーっとすっ飛ばして結果だけ残る、っていうキングクリムゾン的なイメージ)
事実上の改ざん不可能性を有するブロックチェーンを応用すれば、上記の、
・権限(許可・承認)の管理と行使(予め決めた要件に沿ってればオールOKだよ!)
・契約の締結と絶対性の担保(予め決めた内容で良ければパパっと契約結べちゃう&簡単には無かったことにできない)
っていう部分の自動化が可能になるんだと感じます。
この辺の、今まで"人のジャッジ"が必要だった部分まで含めて自動化できる。
これこそブロックチェーン技術の本領が発揮できる領域なんじゃないかと感じています。
そこで電子政府の話に戻りますと、
要は、行政の仕事って、許可と承認と管理にめちゃめちゃ労力かけてるよね!その辺ブロックチェーンで一気にすっ飛ばせるよね!って話です。
(国家の未来を造っていくっていう、すっ飛ばせないクリエイト系の役職ももちろんあります)
これを限界まで推し進めたのがエストニア。
なんと国民の行政手続きの99%が電子化&システム化されてるという話。
(ちなみに、結婚と離婚には紙の書類が必要ってのもなんか逆に文化的で素敵♪)
システム化に際して、国の手続きに関するシステムを合理的にわかりやすく造りなおすことも行ったそう。
その結果、なんと、「エストニアの国民になりたい人」を世界中からオンラインで募るなんてことができるようになったという。
今後エストニアだけでなく、電子政府化していく国家は増えていくでしょうし、なんなら現実には形のない純然たる"オンライン国家"も可能だと個人的には思っています。
それは国家というより、むしろ"共同体"というか、文化や考え方がおんなじ人達のゆるい集まりというか。
こういう集団、仮に「ゆる国家」と名付けましょうか、世界中のどこにいようが簡単かつ堅牢な契約の下につながりを作って、文化を育むことができる世界。それはきっと、生まれ育った国なのになんとなく文化になじめないような人たちの救いになるような気がして。
ブロックチェーンが造るそんな素敵な世界を見てみたいなと感じています。
すごく面白く読ませていただきました。
スマートコントラクトが実現する世の中の説明が巧みで、読ませる文章ですね。
エストニアがICOするというエストコインも気になります。
ありがとうございます!
エストニアの例は非常に夢があると感じてます。
エストコイン、デジタル住民制度をさらに成熟させそうで楽しみです♪
この情報をようやく今日知りいろいろ調べてみました。いずれはエストニア(電子)国民の申請をするかもしれないです。今のところはまだ日本人として頑張ります~