先日に「食品開発担当が、社内の他部署の人たちとうまく連携していく為の立ち回り術」といった話題がありました。
自分は、コンビニやスーパー向けのチョコレートの開発担当として長年勤務してましたが
今回はその経験を思い出しながら、記事を書いてみました。
この記事は、このような人にオススメです。
・企業の開発マン
・開発担当者と日々やりとりをしている営業マン
・勤続年数が短いサラリーマン
こういった人たちにヒントとなる記事になりますので、ぜひ最後まで読んでみてください!
1.やってはいけない社内での立ち回りとは?
それではまず、どちらかと言うと、これをやってしまうのはNGという事例を出した方が分かりやすいと思います。
やってはいけない社内での立ち回りとは、どういった例が挙げられるでしょうか?
結論から言いますと
「他部署とのパワーバランスを無視した立ち回り」
これは、うまくいく確率が限りなく低いやり方になります。
なんででしょうか?
当たり前のことではありますが、開発だけでは会社が回らないからですね。
別の言い方をすると、商品が売れないからとも言えます。
食品会社でしたら、
・工場で製造して
・営業が販売する
この流れが必須になりますね。
イメージとしては「車に、エンジン・タイヤ・ハンドルなどが揃って、はじめて走ることができる」みたいな感じですね。
エンジンだけパワーが出たとしても、そのパワーを受け止めるタイヤがなければ暴走してしまうかもしれませんよね?
車の個々の部品も大事ですが、それ以上に車全体としてうまく連携していくことが大事になってきます。
社内営業も同じで「いかに連携させるか?」が大事なポイントになってきます。
商品が売れるまでの全体のプロセスを見通せる開発担当が、結局は信頼されるのですね。
2.よたろーの失敗談
しかし、「開発担当は、開発力があれば良いではないか!」という考え方も確かにあると思います。
実は・・・過去の自分はそのような考え方でした。
開発力を上げる為の研鑽は常にしていました。
あらゆるチョコレート商品をレビューしたり、
コーヒーのテイスティングの勉強をして味覚を鍛えることもしていました。
確かに一定の成果を上げることはできましたが、あるところで壁にぶつかってしまったのです。
それは開発担当3年目の時でした。
ある会社さんからの依頼で、キャラクター商品に使うチョコレートを新規で開発していました。
要望として、キャラクターの見栄えが良くなるよう、チョコレートの色を濃くする必要がありました。
自分が持っている技術を使って、ギリギリの配合で設計をしたのですが、今思うと「開発目線だけの視野の狭いやり方」でやっていました。
結果的に、商品は無事に発売されたのですが、工場サイドには、だいぶ負担を掛けさせてしまったのですね。
具体的には、ギリギリの配合だったため、工場の現場で人にも機械にも相当の負荷を掛けてしまいました。
そして、工場の人たちからは、後日に愚痴の声をいただいてしまったのです・・・
これはまさに冒頭でお伝えした「他部署とのパワーバランスを無視した立ち回り」そのものでした。
この出来事から学んだのは、
・確かに、お客様の要望に応えるのが前提条件である
・しかし、だからと言って「なんでもあり」というわけではない
・お客様の要望に応えるという目標達成の過程では、「丁寧な立ち回り」が求められる
こういったことでした。
3.丁寧な立ち回りをするためには?
では、丁寧な立ち回りをするためには、具体的にどうしたら良いでしょうか?
自分の場合は「他部署の人たちと一緒に仕事をする」ということをしました。
他部署の人たちと一緒に仕事をすることで、開発という部署を「客観視」することができる。
これが一番大きいと思いました。
なぜかといいますと、開発部門はその仕事の性質上、外からどう見られているのかという機会が少ないからです。
なので、開発担当が自ら積極的に働きかけないと、なかなか難しいところがあるのではないかと思うのです。
例の事件以降、自分がやったことですが、
・工場サイドには、打ち合わせや工場での試作の機会を積極的に増やした
・営業サイドには、プレゼンや開発動向の機会を作ってもらえるようお願いした
こういったことを行いました。
こうしたことを行うことで
・工場や営業の現場の人たちの苦労が分かった
・開発サイドにどういったことを期待しているのか分かった
このような新たな発見がありました。
それ以降は、今まで以上にスピーディーな商品の立ち上げが行えるようになりました。
このような実体験からも、「他部署の人たちと一緒に仕事をする」ということはオススメです。
4.まとめ
さて、今回の記事のまとめになりますが
・やってはいけない社内での立ち回りは「他部署とのパワーバランスを無視した立ち回り」
・なぜなら、開発だけでは会社が回らないから
・仕事の過程においては「丁寧な立ち回り」が求められる
・他部署の人たちと一緒に仕事をするというのは有効なやり方
以上になります。
今回の記事が、少しでも役に立ちましたら、とても嬉しいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!